イグちゃんのぼうけん 11
「イグちゃん、こんなところでなにしているの?」とベイがきいたので、イグちゃんはゆめのはなしをして、まあちゃんのうちへいくのだとこたえました。
「そうか、みなみのしまねえ。あーさんとかーさんもあったかいところがすきだし、しっているといいね。でも、しまだったら、みなとからふねにのるか、くうこうからひこうきにのるかしないといけないんじゃない?」とベイがいうので、イグちゃんは「えーっ?そんなにとおいところなの?・・・じゃあ、ふーさんたちにあえなくなるのかなあ・・・」すこし、しんぱいなきぶんになりました。
イグちゃんが、かなしそうなかおになったので、やさしいベイは、「あっ、でもちかくにもあるかもしれないし、ともかくまあちゃんちまでおくってあげるから、いってみようよ。さあさあ、ぼくのせなかにつかまって!!」といいました。「おくってくれるの?でもせなかにのったら、つめがいたいかも。ふーさんもにゃあさんも、いつもイグのつめはいたいなあっていうから・・・」「だいじょうぶだよ。ぼくはけむくじゃらで、ふかふかしてるから、さあ、とびあがれる?」「じゃあ、ちょっとしつれい。よいしょっと。」イグちゃんは、ピョコンとベイのせなかに飛びのりました。いぐあなは、
やるきになれば、けっこうたかくジャンプできます。
イグちゃんのぼうけん 12
そのころ、ふーさんのうちは、チクワちゃんはおやつにバナナをたべておひるねして、グリちゃんとモモちゃんはにゃあさんとベランダであそびつかれておひるねして、きゅうにしずかになったところです。
「あら、そういえば、イグのすがたがみえないけれど、またじぶんのへやでしんぶんしをかぶってねてるのかしら
?」と、ふーさんがいいます。「いや、へやにはいないから、またカーテンにもぐってあそんでるんだろう。」と、にゃあさんはいいます。「エー? カーテンにはいないわよ。おかしいわね。イグ、イグ、どこにいるの?ほら、あんたのすきなはっぱをあげるから、でておいで!!」ふーさんとにゃあさんは、いえじゅうをさがしますが、イグちゃんがいるはずありません。「ええっと、けさはチクワとけんかしてるのをしかって、でーすねてゆめみてないてたようだったけれど、そのあとはチクワともなかなおりしてたし、おかいものからかえったときには、たしかにながーいしっぽが4ほん、あったはずだけど・・・」「そうだな、ぼくもそうおもったけど・・・まさかイグがひとりでそとへでるはずないし、もういちどさがそう、おーい、イグーイグー!!」
ふーさんとにゃあさんは、ひっしでさがしています。