イグちゃんのぼうけん    7
 イグちゃんは、じぶんのみたゆめのしまのことであたまがいっぱいになっていたので、ドアがあいたしゅんかんにトットコとびだしていったのでしたが、ふーさんもにゃあさんもかいものしてきたにもつや、チクワちゃん、グリちゃん、モモちゃんのながいしっぽにきをとられていて、イグちゃんがでていったのにきがつかなかったのです。
 トットコ、トットコ、ふーさんのうちはマンションの5かいなのでイグアナのみじかいてあしでおりるのは、なかなかたいへんです。「ふうーやっとじめんについたよ。えーっとみなみのしまはどっちかな?・・・あれ?チクワたちはこないのかな?・・・そーだ、ふーさんにいってきますをいうのもわすれてたな。」イグちゃんは、5かいぶんのかいだんをみあげながら、すこししんぱいなきぶんになりましたが、どうしてもあのしまへいきたかったので、よしっ!とかくごをきめて、トコトコあるきはじめました。「そうだ!まあちゃんちのあーさんとかーさんなら、みなみのしまがどこにあるかしってるかもしれないわ。まず、まあちゃんちにいってみよう。」まあちゃんは、ふーさんにピアノとえいごをならっている1ねんせいのかわいいおんなのこで、あーさんとかーさんは、まあちゃんのうちにいるミシシッピアカミミガメのきょうだいです。イグちゃんは、まあちゃんのうちをめざしていっしょうけんめいあるきます。トコトコ・・・と。

イグちゃんのぼうけん    8
 ブブーッ、おっとあぶない!!どうろをわたろうとしたイグちゃんは、もうすこしでくるまにぶつかるところでした。「あーびっくりしたあ。ふーさんちのベランダからみたときには、くるまってもっとちいさくみえたのにーきをつけなくちゃあ。」トコトコ・・・トコトコ・・・しばらくあるいていくと、こどもたちがあそんでいるこうえんがありました。こうえんにはイグちゃんのすきなクローバーやペチュニアのはなが、たくさんさいています。イグアナは、おやつにおはなやクローバーのはっぱをたべるんです。「あーずいぶんあるいてつかれたし、すこしこうえんでやすんでいこうかな。」と、イグちゃんはトコトコ、こうえんへはいっていきました。
 イグちゃんがペチュニアのピンクのはなを、パクパクたべているとこどもたちが、「わー、イグアナがはなをたべてるー」といいながらあつまってきました。「あら。このイグアナ、ピアノのせんせいのおうちのイグちゃんだ。」とひとりのおんなのこがいいます。するとそのこのおにいちゃんらしいおとこのこが、「じゃあ、つかまえてつれてかえってあげよう。」って、イグちゃんをつかまえようとしました。「つかまえちゃいやよ!」とイグちゃんは、おおいそぎでこうえんからにげだしました。

イグ


  つづき