5月27日(水) 晴れ
小1のTくん、この3週ほど、テクニックもバイエルもアルバムの曲も同じ所で停滞していた。たまたま、苦手な和音が多かったり、高い加線の音が出てきて譜読みに手間取ったり、付点のリズムが掴めなかったりだったのだが・・・。3冊の本とも、苦手なメニューで、家での練習も苦手だからしたくない・・・で、苦手な上に練習不足では、なかなか弾けるようにはならない。Tくんも、練習しないと出来ないことは、頭ではわかっているんだろうけど、気持ちの方は、苦手な曲だらけで出来ないよぉ〜と、ほとんど投げ遣りな感じになってきていた。
昨日のレッスンでは、テクニックの和音はだいたい音読みが出来てきていたので、次はペダルを付けてくることでTくんも納得。バイエルは、付点のリズムは何とか掴めたけれど、加線の音を見間違えるのか、ミスタッチが多い。ミスした場所で、これは何の音?と尋ねるとちゃんと答えられるのに、弾くと間違う・・・じゃ、片手ずつ練習しよう!と言うと、Tくんは面倒くさそうに渋々弾く。嫌いな曲を何度も弾くのは、辛いものだもんね、Tくん。(^^;; 最後に何とかやっとの事で両手を弾き終わり、あぁ〜つかれたぁ、とTくんは、頭を抱え込む。ふうむ、このへんが潮時かな、っと、一応バイエルは合格に・・・。さて、問題の曲は、手の小さいTくんには、いっぱいに手を広げてもうまく指が届かなくて、音が濁ってしまう和音が出てくる。音を省略してもいいよ、と楽譜に省略できる音は指示しているのに、プライドの高いTくんは、頑張って全音弾こうとして、その部分だけどうしても流れが止まってしまう。曲の仕上げは録音するのだが、流れが止まるのを目立たなくするために、かなりゆっくりめに弾いて、やっとこさの出来上がり・・・。(;_;)
連絡帳に届かない和音は仕方がないので、これで仕上げにします、とお母さまにお手紙を書き、苦手な曲がたまたま重なって、少々うんざり気味のTくんなので、お家では、褒めて励まして下さいね、とも書き添えた。Tくんは、何とか嫌な曲を脱出出来て、レッスン中のつかれたぁ発言を忘れて、元気よく颯爽と帰っていった。(^o^)
今日、お買いものに出かけた先で、偶然、Tくんのお母さまに出会い、お家での様子を聞くと、最近はもうお母さまには教えられなくなってきていて、Tくんもお母さまが一緒にいると何度も弾かされるので、自分でやるからいいっ!と言って、チョコちょこっと10分くらい弾いて、ちゃんと出来るよ、と言うのだそうだ。ははぁ、なるほどなぁ、Tくんだけでなく、同じ年齢で同じあたりの進み具合の生徒たちは、みんな、こういう状態で、お母さまも生徒自身も苦しんでいるようだ。幼稚園の間は、お母さんの言うことを聞いていた子供達も、小学生になり自我が芽生えてきて、お母さんは弾けないくせに練習しなさいばかり言う、などと言う子供もいるようだし、うまく自分で練習できるようになるまでは、レッスンの中での対応の仕方にあれこれと工夫が必要になってくる。本人は練習しているつもりでも、練習の仕方が悪いためにテキストの進度が極端に遅れてくると、うんざりしてやる気を喪失することにもなるし。
Tくんの場合は、お母さまと話して、もっと自力での譜読みを確実にする(幼稚園の間は、お母さまが音を読んであげていたらしい。(;_;))ために、もう1冊、簡単なテキストを使用してみることになった。新しい本が大好きなTくんが、うまくのってくれるといいなぁ。
・・・にしても、慌てて身支度もそこそこにバタバタと出かけたときに限って、生徒のお母さまに出会うのは何故なんだろう・・・?いつも、ちゃんと綺麗にしておかなきゃなぁ、と反省するふー先生だった。(@_@)
最近の練習メニュー
ハノン・クラマー・ビューロー36番
バッハ 平均律第1集9番と21番
シューベルト ソナタ第13番 D.664 第1楽章と第2楽章