1996年11月8日(金)曇り
高校生のKちゃんとのつきあいは、かなり長い。彼女は、私の学生時代のバイト先のお嬢さんなのだ。はじめの頃は、出張レッスンしていたなぁ。Kちゃんがうちへ通うようになったのは、小学4年くらいからだったと思う。
レッスン歴もうちの生徒の中では最長グループにはいる。けど、Kちゃんは、小さい頃はともかく、中学生になった頃から家での練習をだんだんやらなくなり、今では、週に一度うち(レッスンの時間)で練習している、という有り様。ピアノや電子オルガン(彼女は両方習っているのだ。)が嫌いで練習しないのなら、とっくにレッスンをやめているだろうが、高校受験の時にも休学せず、発表会にも「下手だから、嫌だなぁ。」(じゃ、もっと練習してよ!!)と言いながら、ちゃんと出ている。
本人が言うには、レッスンをやめれば、たぶん全然弾かなくなるだろうし、サラサラと好きな曲を弾いてみたいという欲求はあるので、週1度のレッスンに通う時間がある間はやめる気はないのだそうだ。1年に発表会の曲ともう2、3曲・・・練習曲は、月に1曲程度しか進まないけれど、Kちゃんは、結構楽しそうにレッスンにやってくる。たまには、BFのことで相談も受けるし、学校の事やおうちの事での愚痴も聞かされる。学校の先生でもなく、親でもなく、親戚でもない私には、気楽に何でも話せるらしい。・・・Kちゃんだけでなく、中学生以上の生徒は、この傾向が強いけど。時々、私はピアノの先生ではなくて、青春お悩みカウンセラーに変身する。
そんなKちゃんが、今日は珍しくよく練習してきた。そろそろ発表会の練習にかかるために、やっと、今持っている曲を仕上げる気になったらしい。「ほーら、ちょっとやる気を出せば、こんなに弾けるじゃない。」と、大きな○をつけると、Kちゃん曰く「偉いでしょ。ね!もっと、ほめてよ。こんなに頑張ることは、もうないかもしれないから。」だって。・・・おいおい、これから発表会の曲やるんだよー。また、やる気を出してよね、Kちゃん。
今日の練習メニュー
昨日連弾を合わせて気が抜けて、バッハを少し弾いただけ。
・・・これじゃ、Kちゃんに厳しく言えないなぁ。